友達の影響で子どもはどう変わるのか?

あの子と付き合うのはやめなさい!

 

なぜ、ほとんどの親は子どもに偏差値の高い学校へ行かせようとするのでしょう?

それは友達の影響力というのは先生や親よりも大きく、付き合ってる友達に対して、良い子にも、悪い子にもなることを知っているからです。しかも、そのことを自身の経験から学んでいます。

 

周りに悪友しかいなければ、

万引き、かつあげ、暴力、深夜徘徊、タバコ、アルコール、髪染め、タトゥー、ピアス、薬物、SEXなど、「子供の世界」という狭いコミュニティの中では「みんなやってる」という勘違いから罪悪感が薄れていきます。当然、勉強もしません。どんどん落ちていきます。落ちる時はあっという間です。そして、落ちれば落ちるほど深い人達と出会うようになり、仲良くなっていきます。「闇金うしじまくん」に出てくるような人たちと出会えます。(私も経験済みです)

 

逆に、周りが良い友達が多ければ、

勉強するのは当然のこととして、良識、夢、目標、希望、意識の高さなど見習うことが多く、今のままじゃダメだ。もっと自分を高めないと。と自分の成長に加速をつけ、思考も行動も変ります。人生が好転するキッカケにもなります。

 

まぁ、ここまで極端な例を体験している人もなかなかいないと思いますが、私は経験済みだからこそ声を大にして言えます。「子どもにとって友達の影響力というのは絶大な力がある」と、そして悪友から救ってくれるのは、親でも学校の先生でもなく友達しかいないということも。

 

だからこそ、自分の子どもが悪影響を受けないために偏差値の高い学校へ行って欲しいと願うのは親として正しい判断だと思います。実際、私も子どもたちに「100人の友達(バカを含む)を作ろうと思うな。1人でも2人でもいいから(学力の高い)良い友達を作りなさい」と言っていますし、私の別会社の取引でも「バカとは付き合わない」「バカには売らない」というのが信条です。

 

良いことも悪いことも含めて

「友達が与える影響力」を経済学では「ピア・エフェクト」と呼ぶそうです。

 

そこで、アメリカでピア・エフェクトに関する面白い調査報告があります。

  1. 同じクラスの子どもたちの「平均的な学力」から受ける影響
  2. 優秀な同級生から受ける影響
  3. 問題児から受ける影響
  4. 同じような学力の子どもたちで集団を形成することの影響

この4つを紹介します。

 

1.同じクラスの子どもたちの「平均的な学力」から受ける影響

テキサス州の小学校3年生〜6年生までの学力を調べたところ、男子よりも女子の方が学力が高いことがわかりました。そして、女子が多いクラスや女子が多い学年ほど学力が高いことが判明したのです。また、クラス全体の国語の平均点が1点上ると自分自身の点数が0.3〜0.5点上る効果があり、数学にいたっては1.7〜6.8点も上る効果が検証されています。この検証結果はアメリカだけでなく欧州6カ国、チリ、中国でも同じ結果になったということです。

つまり、学力の高い友達の中にいると自分の学力もアップする影響力があるということです。

 

2.優秀な同級生から受ける影響力

しかし、優秀な子さえいれば学力が上るのかといえば、そうではありません。学力の高い優秀な子の影響を受けるのは、もともと学力の高い子だけです。中間層や学力の低い子どもにとって、優秀な子の影響力というのはほとんど無いという研究結果が出ています。しかも、それだけではありません。もともと学力の低かった子どもにとっては自信の喪失や進学の意欲を失うというマイナスの影響がありました。

つまり、レベルの高すぎるグループに無理して入っても逆効果ということです。

 

3.問題児から受ける影響

問題児の存在がクラス全体の学力に負の因果関係を与えているということをノースウエスタン大学で明らかにしました。また、親から虐待を受けている子どもがいるクラスでは学級運営が難しくなり、他の子どもの学力を下げるという調査結果もあります。

この研究では1人の問題児によって、他の児童が新たな問題行動を起こす確率は17%も高くなるという結果も出ています。「腐ったみかん」「悪友は貧乏神」という言葉もあながち間違いではありません。

 

4.同じような学力の子どもたちで集団を形成すること

ここまででわかったことは、ピア・エフェクトがプラスになる時というのは「同じような学力の子どもたちが互いに影響を受ける時」ということがわかりました。マサチューセッツ工科大学がケニアの小学校で行った実験では、学力別にクラス分けした小学校と学力別に区分けしなかった通常の小学校では、クラス分けしたほうが学力が大きく上がったという結果です。とくに大きな学力上昇が見られたのは、もともと学力の低い子どもたちでした。理由は、他社と比較して意欲を失うこと無く互いに助け合う事ができたためだと考えられます。また、同じクラスに同程度の学力の子どもが集まることによって、教員も子どもたちの理解度やペースに合わせた指導が可能になるからです。

ですので、同じような学力の子どもたちをクラス分けにすることで、特定の一部の子供だけでなく、全体の学力を押上げることが出来ます。

 

類は友を呼ぶではないですが、学力のレベルがバラバラの玉石混交のようなクラスよりも、学力のレベルに応じて、きっちりクラス分けした方が学力が上がります。友達も、なるべく自分と同じ学力か、少し上の子と友達になれるのがいいですね。

 

ただし、どれだけ学力が高くても、相手のことを思いやれない子、相手の気持ちがわからない子、ネガティブでマイナス思考な子は付き合うのをやめましょう。学力以外での人として大事な部分がマイナスでネガティブ思考だと、あなたの子も同様にマイナスでネガティブ思考になってしまいます。

 

最後に

 

「子は親の鏡」とありますが、そういう問題児やネガティブ思考の子を持つ親も問題児という可能性が高いです。「馬鹿が馬鹿を生む。だって馬鹿だから」という言葉は結構名言だと思っています。

 

だから最後までこの記事をお読みになっているあなたに、この言葉を送ります。

 

けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる

とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる

不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる

「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる

子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる

親が他人を羨(うらや)んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる

叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう

励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる

広い心で接すれば、キレる子にはならない

誉(ほ)めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ

愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ

認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる

見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる

分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ

親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る

子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ

やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもは、やさしい子に育つ

守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ

和気あいあいとした家庭で育てば、

子どもは、この世はいいところだと思えるようになる

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